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鼠径部痛症候群

腰や股関節、大腿部の筋肉のイラストです

こんにちは!

理学療法士の高林です。

​鼠径部痛症候群って聞いたことありますか?

​今回は、鼠径部痛症候群のことについて詳しくお話ししていきます。

鼠径部痛症候群について

まず鼠径部とは股関節の付け根のくぼんだ部分で、お腹で言うと下腹部にあたります。

​この鼠径部には大腿神経・大腿動脈・大腿静脈などの血管や神経などが走行します。

​鼠径部痛症候群とは、鼠径部や下腹部、内ももに痛みが出る症状です。

​サッカーやラグビー、アメリカンフットボールなどボールを蹴る競技で発症することが多い。

鼠径部痛症候群の原因

ボールを蹴る動作によって、骨盤と足をつなぐ鼠径部に負担がかかり、繰り返しのストレスによって、炎症が起き、痛みが出ます。

痛みが出る原因として、股関節の筋力低下や股関節の柔軟性の低下、体幹の不安定性により、蹴る動作がうまくいかずに、鼠径部に負担が掛かるためです。

​それらの改善のために、股関節の筋力改善、股関節の柔軟性の改善、体幹の安定性の向上を図り、鼠径部に負担がかからない動作の獲得が必要になっていきます。

鼠径部痛症候群の分類

鼠径部痛症候群と言っても、この疾患は5つに分類されます。

内転筋関連鼠径部痛

長内転筋などの内転筋群の起始部や内転筋腱に痛みが出る。

内転筋の収縮や伸張ストレスで症状が誘発される。

腸腰筋関連鼠径部痛

ももを持ち上げる作用のある腸腰筋に痛みが出る。

腸腰筋の収縮や伸張ストレスが症状が誘発される。

スカルパ三角という部分に腸腰筋は存在するが、他の組織も多数あるため、圧痛だけでは判別が難しい。

鼠径管関連鼠径部痛

鼠径管とは鼠径部にある斜めの走行する管のような組織です。

​この鼠径管の後壁が損傷し、腹横筋や腹斜筋腱・腹横筋腱の付着部が損傷することで起こる。

いきみ、咳、強く息を吐くことで痛みが出ることもある。

恥骨関連鼠径部痛

恥骨とは下着で隠れる部分で、アンダーヘアの生え際のところです。

​恥骨は左右対称にあり、左右の恥骨を結ぶ軟骨の部分を恥骨結合と言います。

この恥骨結合を中心に圧痛を認め、炎症が生じた状態です。

 

​⑤股関節関連鼠径部痛

​股関節由来の痛みは、他の原因によるものと判別が難しい。

股関節唇損傷や軟骨損傷、大腿骨寛骨臼インピンジメントなどの要因が挙げられる。

スカルパ三角を中心とした場所に痛みが出る。​

​最後に

最後までご覧いただきありがとうございました。

鼠径部痛症候群は、難治性の疾患であり、その名の通り治るのが難しいと言われています。

マッサージやストレッチ、トレーニングなどで治らない場合は、手術するケースもあります。

この疾患は早期からの治療が必要になります。

​股関節の痛みでお悩みの方は、早めに当院にご相談ください。

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